私が好きな言葉の一つ「晴耕雨読」晴れた日には畑に出て耕作し、雨の日は家にいて読書することで、田舎に閑居している人の生活を描いたものです。
ただそれだけの言葉ですが、仕事を始めてみると、これがなかなか深い。
社会人なりたての頃、社内失業期間が長くてずっとブーたれていました。売れっ子コンサルタントで、ずっと休みが取れてない先輩からは、”給料出てるんだし、お前時給高いよなー、ラッキーじゃん”ぐらいの事を言われましたが、その先にあるのはクビ!という事がはっきりしている会社だったので、相当メンタルやられてました。が、まあしょうがないか、と思い、どうせ暇なら英会話でもいこー、と考えて、早退してベルリッツに行き、日中は、ずっと会社の図書室にある色んな企業の会社案内を読んで、自分でレポート作ってました。この頃は、ネットが無かったので、会社を知るには四季報とこういった会社案内しか無かったのです。で、伸びる会社と伸びない会社を勝手に自分でリスト化して遊んでました。結構当たっていたので、株をやっていれば今頃大富豪です(笑)。
その後勤務した日本コカ・コーラでは、忙しいと暇が本当に極端でした。忙しくなると本当に365日忙しい・・。暇なときは、単に仕事がスローなだけじゃなく、幹部の逆鱗に触れて”干されている”状態だったので(本当によく戦いました)、これもまたキツイ。で、その時に読んだあるクリエーターのエッセイに、”入社して3年暇だったので、ずっと過去の広告を見続けた”というくだりがあったので、私もその通りにやってみました。これにより、私はどんなクリエイティブが好きなのか、それは何故なのか、突っ込んで考える機会になりました。
この2回の”とっても暇、しかも100%放置”の時にやったことが、実は私の基礎になってます。
時々、”とっても忙しい”という状況もありますけど、この”超暇”の雨読時間があるからこそ、忙しい晴耕時間も好きです。
コロナに加えて、骨折してしまい、なかなか思うようにならない時間を過ごしていますが、こういう時は、うんと非日常な本や映画に没頭してます。あと漫画も。
仕事に直結しないものを選んでますが、これがいずれは繋がるのが面白いところ。結局私の好みなので。
さて、この「晴耕雨読」私が一つ目の会社で相当へこんでいる折に、とある方に教えていただいた言葉です。いや、もちろん、言葉自体は知っていたので、最初は???という感じでしたが。
優れた人は、晴れた日も雨の日も楽しむことができる。でも、優れていない人は、晴れた日に耕していると、その疲労から労を惜しみ雨を欲し、雨の日には、学ぶ事に集中できず、作物が出来ないことを心配して晴れを欲する。不安や不満は何も生み出さないよ、という意味だという解説でした。
”私クビになりますか?”という質問をした時の会話でした。
で、何をすれば?との質問には、”それは自分で考えなさい”との事だったので、私なりに考えたのが、英会話と企業研究。今思えば、恵まれた環境でした。同じような迷い子に会ったら、私なりの話をしてあげたい、と思います。